任意接種(自費)・個別接種・接種回数4回〜1回(接種開始年齢による) |
令和2年1月末から、ヒブワクチンは「供給の一時的な遅延」がありました。
令和2年3月から通常通りに供給されるようになり、今まで通り接種できます。
(R2.3.2更新)
Q.今回の「供給の遅延と再開」について詳しい情報はありますか?
A.
ヒブワクチン(製品名:アクトヒブ)の供給再開のお知らせ(PDF)
ヒブワクチン製造販売元のサノフィ株式会社「コールセンター」で情報提供を行っています。
保護者の方もお問い合わせいただけます。
受付時間 月〜金 9:00〜17:00
電話番号 0120-870-891
NHK NEWS WEB 2020年2月10日の記事です
「ヒブワクチン」が足りない いったい何が?
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200210/k10012280181000.html?utm_int=detail_contents_news-link_004
以降は「細菌性髄膜炎」の一般的な説明です。
細菌性髄膜炎の原因菌は、ヒブ菌と肺炎球菌、新生児ではB群溶連菌(GBS)と大腸菌が多く、この4種類の菌が細菌性髄膜炎起炎菌の8割を占めています。
ヒブワクチンは平成20年12月19日に発売され、平成22年10月18日から仮予約は不要になり待ち時間もなくなりました。平成22年6月から高崎市独自の補助金制度(1,000年助成)が始まり、平成23年2月からは子宮頸がん等接種緊急臨時特例交付金という政策により期間限定で平成24年3月31日までは無料で接種できるようになりました。平成25年度には、予防接種法に基づく定期接種に格上げされる公算が大きいため、高崎市では平成24年6月から予診票の個別配布が始まりました。
そして、平成25年4月、定期接種化されました。
アメリカはもちろん、アジア・アフリカを含む世界各国で導入され、WHOの推奨により120カ国以上で公費負担による接種が行われています。
高崎市では平成20年4月からHibワクチンが行政措置予防接種に指定されています。(公費で接種できる制度ではありません)
平成22年10月18日から仮予約は必用ありません。いつでも接種できます。
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平成23年2月1日から 無料で接種できます(古い情報です) |
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平成23年2月からは「特例給付金」により窓口負担がなくなり、対象年齢も2ヶ月児〜5歳未満児に拡大されました。
新しい公費負担の手続きは必要ですか?
ここでご紹介している「ヒブワクチン(Hibワクチン)アクトヒブ」や「小児用7価肺炎球菌ワクチン(プレベナー)」は、有料で接種しなければならない「任意接種」の予防接種です。
本来なら、「プレベナー」や「アクトヒブ」は、公費(無料)で全ての赤ちゃんが受けるべきワクチンであり、海外では公費で接種できる国が数多くあります。
無料で接種できるようになりましたが、接種率の向上を目指すためにはヒブワクチンやプレベナーが定期接種に指定され必要がありますが、もう少し時間がかかると考えられています。
この情報は現時点では古い情報ですが、現在皆さんが無料で受けいるワクチンは、発売当時は有料で、接種にも待ち時間がありました。その経緯をお知らせするために、削除しておりません。
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ヒブワクチン(Hibワクチン:インフルエンザ菌b型ワクチン)は4種混合ワクチン(DPTーIPVワクチン)と同じスケジュールで接種します。また、初回免疫は小児用13価肺炎球菌ワクチン(プレベナー13)とほぼ同様のスケジュールなので、同時接種を行えます。もちろん、それぞれ単独ワクチンの接種も可能ですが、同時接種には、より少ない受診回数で多数の病気に対する免疫を付ける事ができる、という利点があります。
同時接種スケジュールの詳細は「赤ちゃんのワクチンスケジュール」をご参照下さい。
ヒブワクチン(Hibワクチン)とDPTワクチン、小児用7価肺炎球菌ワクチン(プレベナー)を別々に接種すると接種回数が多いため、医療機関に出向く回数が多くなるなどの理由から接種率が下がってしまいます。それを防ぐため外国では数種類のワクチンを同時接種しています。
今回導入されるヒブワクチン(Hibワクチン)は、諸外国と同様に他のワクチンと同時接種することが日本では初めて認められた画期的なワクチンです。実際には左腕にDPTワクチンとヒブワクチン(Hibワクチン)を2.5cm離して接種し、すぐにその場で右腕に小児用13価肺炎球菌ワクチン(プレベナー13)を同時接種します。 (プレベナーの接種スケジュールはこちら)
例えば2ヶ月の赤ちゃん予防接種スケジュールは、DPTワクチン4回とヒブワクチン(Hibワクチン)4回、小児用7価肺炎球菌ワクチン(プレベナー)4回、合計12回のワクチンを接種する場合でも、同時接種することにより、合計5回の受診(初回3回+1歳時+1年後に1回)で済みます。
ヒブワクチンの接種スケジュールは初回の接種を始めた年齢により異なり、年齢が大きくなるにつれて、接種回数が3回、1回と減ってしまいます。
2ヶ月〜6ヶ月で開始・・3回+1回(1年後)合計4回
7ヶ月〜1歳で開始・・・2回+1回(1年後)合計3回
1歳〜4歳で開始・・・・1回のみ
※接種間隔の変更※
平成24年11月14日より、3回目接種から追加接種までの間隔が変更されました。以前は「概ね1年」の間隔を開けて接種しましたが、今後は「7ヶ月」の間隔を明ければ、抗体が下がる前に、早期に追加接種ができるようになりました。 |
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次の3つの理由によりワクチンが必要です。簡単な説明はこちら
1)ヒブ菌(Hib)と肺炎球菌が細菌性髄膜炎の大部分を占めています。
細菌性髄膜炎の原因菌は上の円グラフで示すように、ヒブ菌(Hib)と肺炎球菌が大部分を占めいています(砂川慶介ら,感染症誌82巻3号:187-197,2008)。
そして、ヒブ菌(Hib)も肺炎球菌も2種類の予防接種で予防できます。
2)細菌性髄膜炎は初期診断が難しい。
細菌性髄膜炎の初期診断の難しさは、見た目は「かぜ」に似ていること、及び、「髄液検査」をしないと診断を確定できない点にあります。
細菌性髄膜炎の症状は教科書的には、発熱・頭痛・嘔吐の三症状です。赤ちゃんの場合は、頭痛を訴えられないので、代わりに不機嫌・哺乳不良・顔色不良・not doing well(調子が悪そう)、という症状に置き換わります。一方、子供の病気は発熱を伴うことが多く、熱のためにぐったりすることは、しばしば見受けられます。
それでは、髄膜炎を強く疑うかどうかはどう決めるのでしょう? 医師の臨床経験や、保護者の訴えも大切な要因ですが、最大のポイントは「診察のタイミング」です。熟練した小児科医でも、発症したばかりの、元気で走り回っているような髄膜炎のお子さんを的確に診断することはできません。もしかしたら、診察後数時間から2〜3日後に、ぐったりしたり、けいれんが止まらなくなるなどの、髄膜炎を強く疑う症状が出現してくるかもしれません。このタイミングで受診されれば「もしや、髄膜炎では・・」と、確定診断の検査に進むことが多いのです。
髄膜炎の確定診断は「髄液検査」で行いますが、この検査は敷居の高い検査です。「ちょっと心配かな?」くらいの医師の判断で、すべての赤ちゃんに一律にお勧めできるような検査ではありません。「髄液検査」とは赤ちゃんの背骨と背骨の間に針を刺して、背骨の中を貫いて脳までつながっている神経(脊髄)を守っている脊髄液を採取する検査です。検査自体は比較的簡単で、小児科医であれば誰でも行った経験を持っています。しかし、先のように侵襲のある検査であり、髄膜炎を強く疑った時に施行する検査なので、その後の治療スケジュールをも考えると、開業医で行うことは殆どありません。そこで病院小児科に依頼して検査を受けていただきます。ここが「髄液検査」の敷居が高くなる一つの要因とも考えられます。
3)薬が効かない菌(耐性菌)が増えている
さて、細菌性髄膜炎と診断がついた場合は、大量の抗生物質を点滴で全身投与します。しかし、その時点では、まだ病気の原因になっている細菌の名前(髄液細菌培養検査の結果)がわかっていません。そこで、患者さんの年齢を参考にして、頻度の多い細菌をターゲットにして2〜3種類の抗生物質を組み合わせて投与開始します。20年前ならば、ある種の組み合わせを用いると、結核性髄膜炎と真菌性髄膜炎を除けば殆ど治療が成功していました。ところが、最近は抗生物質が効きにくい細菌(耐性菌)が増えているため、せっかく治療が始まってもうまくゆかないケースが増えています。このように、最初に選んだ抗生物質が効かない場合は髄液細菌培養検査の結果を待って、改めて抗生物質を選定しなおすので結果的に診断・治療が遅れた事になります。つまり、耐性菌が増えており治療も難しくなってきているので、予防接種がより有効とされています。 |
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細菌性髄膜炎(化膿性髄膜炎)は時に致死的で、命が助かっても重い後遺症を遺す事があります。
ヒブ(Hib:インフルエンザ菌b型)による細菌性髄膜炎は、他の原因菌による細菌性髄膜炎に比べて重い後遺症を遺します。また、ヒブ(Hib:インフルエンザ菌b型)は小児期に発症する細菌性髄膜炎の原因菌として昔から常に首位を占めています。
ヒブ(Hib:インフルエンザ菌b型)以外で細菌性髄膜炎の原因になる主な細菌としては、乳児期以降では肺炎球菌、新生児ではB群溶連菌(GBS)と大腸菌があげられます。
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不活化ワクチン。インフルエンザ菌b型(Hib)の抗原に、免疫がつきやすくなるような工夫が施してあります。キャリア蛋白として破傷風トキソイドが組み込まれています。
インフルエンザ菌b型(Hib)ワクチンは小児の細菌性髄膜炎の予防を主目的として作られました。
日本では有料で接種する任意接種のワクチンとして導入されます。将来、我が国でもヒブワクチン(Hibワクチン)が細菌性髄膜炎の予防に有効であることが証明され、定期接種に組み込まれることが期待されています。
高崎市では平成22年4月1日から、高崎市の2歳未満児に対して1回接種当たり1,000円の公費補助が始まりました。手続きは必要?
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定期接種としてインフルエンザ菌b型(Hib)ワクチンを接種しているアメリカでは、ワクチン導入前は、5歳未満人口10万人あたり年間25人といわれたインフルエンザ菌b型(Hib)髄膜炎発症数が、ワクチン導入後はほぼ0になりました。
また、日本でも年間500人から600人以上の子どもが細菌性髄膜炎に罹っているとされておりワクチンの導入が待ち望まれていました。
細菌性髄膜炎の原因はヒブ菌(Hib)だけではありません。ヒブ菌(Hib)と肺炎球菌で細菌性髄膜炎の80%を占めており、日本では平成22年2月24日から小児用7価肺炎球菌ワクチンが接種できるようになりました。更に、平成25年11月からは、小児用7価肺炎球菌の次世代ワクチンとも云える、小児用13価肺炎球菌ワクチン(プレベナー13)が使用できるようになりました。
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ヒブワクチン効果でヒブ髄膜炎は98%減少 (H26.7.14更新) |
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日本でもヒブワクチンの劇的な効果が確認されつつあります。
10道県のヒブ髄膜炎 罹患率
(5歳以下人口10万人当たり)
2013年はヒブ髄膜炎が98%減少しました。このページのデータソースは厚労科研費H25年度研究報告「小児細菌性髄膜炎および侵襲性感染症調査」です。
上の棒グラフは10道県のヒブ髄膜炎罹患率を示します。罹患率は5歳以下の人口10万人あたりの人数です。
2008年12月19日にヒブワクチンの接種が開始されましたが、任意接種のため接種率は高くありませんでした。
2009年、2010年も罹患率の減少はありませんでした。
2011年4月から多くの市町村で公費補助が始まり、接種率が上がったためか、2011年の罹患率は3.3に減少し、2008年〜2010年の平均値と比較すると、57%の減少でした。そして、2013年に定期接種化され、2013年の罹患率は0.2、減少率は98%に達しました。
ヒブ髄膜炎”ゼロ”は目前かも知れません。
(細菌性髄膜炎の原因はヒブだけではありません)
日本全国のヒブ髄膜炎とヒブによる侵襲性感染症の状況が、2013年から調査が始まっておりますが、現時点では総括された資料が報告されておりません。
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- ヒブワクチンの副反応まとめ:
- 半分くらいの人は接種部位が赤くなります
- 5人に1人は腫れ・しこりが見られます
- 50人に1人は熱が出ます
ワクチンの説明書(添付文書)に記載された主な副作用
・重大な副反応(海外での報告:頻度不明)
ショック・アナフィラキシー様症状(蕁麻疹、呼吸困難、血管浮腫、顔面浮腫、喉頭浮腫等)・けいれん・血小板減少性紫斑病
・その他の副反応(国内臨床試験122例482回接種における副作用)
接種部位の発赤(44.2%)・腫脹(18.7%)・硬結(17.8%)
発熱(2.5%)、不機嫌(14.7%)など
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アクトヒブ(Hibワクチン)は、フランス国内で製造し、製造開始から出荷までに20ヶ月以上を要し、また、日本国内の輸入手続きや輸入後の品質検査にさらに約5ヶ月の期間を要します。平成20年9月30日の時点で、国内品質試験をパスし、すぐにも出荷できるHibワクチンがある程度用意されていました。ワクチンの安定供給を図るために、ある一定量のワクチン在庫が蓄積するのを待ってから発売するため、発売開始が当初の予定より遅れました。 |
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