1)異常行動に注意する
インフルエンザは発熱に伴う異常行動をおこしやすい病気です。
例えば、意識がぼんやりする、意識がなくなり、うわごとを言ったり興奮したりする、普段と違うとっぴな行動をとる、幻視が見える、妄想、けいれんなどです。
このような異常行動は、多くの場合心配のない一時的な「熱性せんもう」という状態です。
「熱性せん妄」はインフルエンザでなくても熱の出るいろいろな病気の時によくみられます。
最近の研究ではインフルエンザにかかった子どもの1.5%に「熱性せんもう」が起こるとされています。
一方、タミフルが発売される以前からインフルエンザ脳症・脳炎の初期症状として「熱性せん妄」が見られるとされていました。
2)少なくとも2日間、お子様を一人にしないように配慮する
上記の異常行動やインフルエンザ脳症・脳炎の初期症状を早期に発見するため、インフルエンザの治療開始後は、タミフル服用の有無に関わらず、保護者の方は少なくとも2日間はお子さんを一人にせず、十分に観察できるようにご配慮下さい。
この記述は患者さんのお母さんが分かりやすいように、厚生労働省からの連絡「インフルエンザ治療に携わる医療関係者の皆様へ(インフルエンザ治療開始後の注意事項についてのお願い)」の内容を改変、加筆してあります。
また、原文にはタミフルと転落死との関連について厚生労働省の見解が述べられています。