令和2年1月末から、ヒブワクチンは「注射器の針」の問題で流通が遅延していました。
令和2年3月から流通するようになり、今まで通り接種できます。
	
Q.今回の「供給の遅延・再開」について詳しい情報はありますか?
A.ヒブワクチン製造販売元のサノフィ株式会社「コールセンター」で情報提供を行っています。
保護者の方もお問い合わせいただけます。
受付時間 月〜金 9:00〜17:00
電話番号 0120-870-891
	
	
			1Hibとは?
				2インフルエンザのことですか?
				3ヒブ髄膜炎とは?
				4ヒブワクチンの効果
				5ヒブの接種スケジュール
				6ヒブの副作用
			
			(1)Hibとは?
			 Hibは「ヒブ」と読みます。ヘモフィルス・インフルエンザb型菌(Haemophilus influenzae type b)という細菌の略語で、頭文字をとってHibと記します。冬に流行するインフルエンザと間違えないように、あえて「インフルエンザ」という文字を使わないのです。小児ではHibによる細菌性髄膜炎がその病状の重さから問題になっています。ページ先頭に戻る
				
			(2)インフルエンザの事ですか?
				 冬に流行するインフルエンザとは全く異なります。インフルエンザはウイルスの一種で、Hib(インフルエンザ菌b型)は細菌の一種です。ヒブ(Hib)の名前の由来は、ウイルスの検査ができなかった頃、インフルエンザ(流感)の患者さんから見つかり、当時、インフルエンザの原因菌と考えられたためこのような名前がつきました。ページ先頭に戻る
				
			(3)ヒブ髄膜炎とは
				 ヒブ髄膜炎とはHib(ヘモフィルス・インフルエンザb型菌)による細菌性髄膜炎のことです。細菌性髄膜炎は以前は脳膜炎といわれた病気で、脊髄や脳を守る膜(髄膜)に細菌が感染し、発熱・嘔吐・頭痛(不機嫌)などを主な症状とする重篤な病気です。死に至ることも多く、生存しても様々な後遺症を残す可能性がある怖い病気です。その中でも、ヒブ(Hib)による髄膜炎は病状が重く後遺症を残す頻度も高いことで知られています。罹りやすい年齢は0歳(生後4ヶ月頃)から2歳までです。5歳を超えると罹患率は減ってくるとされています。
			
			
				小児細菌性髄膜炎の原因菌
					(砂川ら)
				
 
			
				上の円グラフのように細菌性髄膜炎の原因菌はヒブが5割、肺炎球菌が2割を占めています。平成22年2月24日からは肺炎球菌よる髄膜炎を予防するワクチン「小児用7価肺炎球菌ワクチン(プレベナー)」が接種できようになりました。ページ先頭に戻る
				
				(4)ヒブワクチンの効果
					 定期接種としてヒブ(Hib)ワクチンを接種しているアメリカでは、ワクチン導入前は、5歳未満人口10万人あたり年間25人といわれたインフルエンザ菌b型(Hib)髄膜炎発症数が、ワクチン導入後はほぼ0になりました。
				 Hib(インフルエンザ菌b型)髄膜炎の予防に極めて有効です。米国ではHibワクチン導入前は5歳未満人口10万人あたり年間25人といわれたHib髄膜炎発症数が、Hibワクチン導入後はほぼ0になりました。また、Hibによる全身感染症も1/100に激減しました。ページ先頭に戻る
				
			(5)ヒブワクチンの接種スケジュール
				 ヒブ(Hib)ワクチンは、2ヶ月から6ヶ月までに接種を開始するお子さんの場合3回+1年後に1回、合計4回接種します。ジフテリア・破傷風・百日咳三種混合ワクチン(DPT)と同じスケジュールです。DPTとHib、小児用肺炎球菌を3種類接種すると、接種回数が多くなり接種しにくくなるため、外国ではDPTとヒブ(Hib)、小児用肺炎球菌ワクチンは同じ日に同時接種されています。今回日本で導入されたHibワクチンは日本で初めて同時接種が認められたワクチンです。また、Hibワクチンは接種を開始する年齢によって接種回数が異なるのが特徴です。7ヶ月以上1歳未満で接種を開始すると合計3回、1歳以上5歳未満で接種を開始すると1回のみ接種します。ページ先頭に戻る
					
				(6)Hibワクチンの副作用
					・重大な副反応(海外での報告:頻度不明)
					ショック・アナフィラキシー様症状(蕁麻疹、呼吸困難、血管浮腫、顔面浮腫、喉頭浮腫等)・けいれん・血小板減少性紫斑病
					・その他の副反応(国内臨床試験122例482回接種における副作用)
					接種部位の発赤(44.2%)・腫脹(18.7%)・硬結(17.8%)
					発熱(2.5%)、不機嫌(14.7%)など
				簡単にまとめると、ヒブワクチンの副反応は、半分くらいの人は接種部位が赤くなり、5人に1人は腫れ・しこりが見られます。また、50人に1人は熱が出ます。
				もちろん、予防接種ですから当然、特異体質の方はショックなどの重い副作用が予想されますが、これは他のワクチンと同様です。
						
					
		
                                                                                              
                
               
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