ぜんそく発作の予防|小泉重田小児科

ぜんそく発作の予防

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2017年のガイドライン改訂から「ぜんそく発作」のことを「急性増悪(きゅうせい ぞうあく)」と呼ぶことになりました。ここでは、なじみのある「ぜんそく発作」という用語を使用しています。

春の発作原因と対策

花冷え
桜の花が咲くころは「花冷え」と呼ばれ、急に気圧と気温が変動する時期です。
春先、急に咳が出始めた時には、気圧や気温の低下に関連があったかどうかを確認してみましょう
今後の発作を早めに発見できるようになり、早期治療に繋げられます。

花粉とぜんそく
花粉症(アレルギー性鼻炎)はぜんそく発作の原因になります。
花粉症やアレルギー性副鼻腔炎の予防・治療は、ぜんそく発作の予防にも効果があります。
以前「花粉は粒子が大きく肺の奥まで届かないため、ぜんそく発作の原因にはならない」とされていましたが、最近は考え方が変わってきました。詳しくはこちら(One airway, One disease)

環境変化と服薬
4月は入学や進学で慌ただし時期です。ぜんそく発作がなく安定していると、つい長期管理薬の服用・吸入がおろそかになりがちです。ぜんそく日記やカレンダーなどを利用しながらしっかり予防を行いましょう。

秋の発作原因と対策

衣替え
急に涼しくなるため、長袖や冬の毛布などを使う事が増える時期です。
半年しまっておいた冬用品には、ハウスダストがたくさん残っています。ハウスダストはイエダニの死骸が乾燥し、更に粉々に砕けたものでできています。肺に吸い込まれるとぜんそく発作や、アレルギー性鼻炎の症状を起こします。
できれば衣替えの際に、一回水洗いしてから袖を通すようにすると、ハウスダストによる症状誘発を最小限にできます。

秋雨と低気圧
気圧低下はぜんそく発作の一因で、この季節は梅雨に次いでぜんそく発作をおこし易い季節です。
通常は低気圧が近づいてくる直前に咳が強くなります。猛暑が去り過ごしやすい季節になりましたが、長期管理薬を使用中の方は油断せずに継続してください。

運動によるぜん息発作
秋は「運動誘発ぜんそく」を起こしやすくなります。
運動誘発ぜんそくは運動時に起こる発作で、空気の乾燥する時期によく見られます。
運動時に咳が出ても、お子さんは、走ったために「息が切れてゼイゼイした」のか、「運動誘発ぜんそく」を起こしたのか、上手に区別できません。軽い運動誘発ぜんそくは帰宅時には改善してしまうで、保護者が発作に気がつかない事がよくあります。そこで、次の点に注意しておくと運動誘発ぜんそくを早期に発見できます。
幼児の場合
・園庭で走り回ると、一人だけいつも咳がでて目立つ
小中学生の場合
・体育の次の時間になってもゼイゼイや咳が長引く
・走っている途中で歩いてしまう
・走ると順位が極端に悪い

長期管理薬

長期管理薬はぜんそく発作が出ていない時期に、肺と気管支の炎症を強しないようにするための「予防薬」です。
ロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRA)
シングレア・キプレス(モンテルカスト)
オノン(プランルカスト)
吸入ステロイド剤(ICS) 
パルミコート吸入液 ネブライザーで吸入
フルタイドエアー スペーサーを使用して吸入
フルタイドディスカス

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