スギ花粉の成分から作られた「シダキュア」という薬を、ご自宅で患者さんご自身が、舌下に毎日入れて、舌下から薬を吸収させる治療法です。 これは舌下免疫療法と呼ばれます。 体内にスギ花粉の成分が少量入ることで、徐々に花粉症の症状を少なくするという根本療法です。
いいえ。 スギ花粉の飛散期は治療を開始できません。 小泉重田小児科では5月上旬から治療を承ります。 治療を始めた方は、スギ飛散期も「シダキュア」を継続して服用します。その際、通常の花粉症の薬も併用できます。
以前は、1週間に1〜2回ほど医療機関に出向いて、スギ花粉の成分を注射するという治療(減感作療法)が行われていました。 今回の舌下免疫療法は針や注射器を使用しません。 注射によるスギ減感作療法は、医療機関に行く回数が多く、注射の痛みもあり、途中で治療をやめてしまう方も多かったようです。 舌下免疫療法は、以前の注射による減感作療法が余り効かなかった方でも始められます。
根気のある方にお勧めしております。 1日1回、少量から服用を始め、2週間は徐々に増量し、その後は毎日、数年にわたり服用を継続します。 ご自宅では毎日の服用毎に、当院からお渡しする日記をつけていただき、再診時には毎回、日記を拝見させていただいております。 服用をサポートするサイトやアプリも公開されています。 サポートサイト http://www.torii-alg.jp/patienty/ アプリ https://www.alg-i.jp/
はい。副作用にも気をつけて下さい。 (一般にどのような薬にも服作用が薬あります) 服用後少なくとも30分間は副作用の初期症状に注意して下さい また、特に気をつけていただきたい時期は以下の通りです ・服用開始初期(およそ1か月) ・スギ花粉が飛散している時期 主な副作用 ・口内炎 ・舌の腫れ ・口の中の腫れ ・のどのかゆみ ・耳のかゆみ ・頭痛 重大な副作用 ・ショック ・アナフィラキシー
1)初診時には次のことを確認させていただきます。 ・アレルギー検査でスギ花粉症と確定診断されていること ・重い気管支喘息の患者さんではないこと ・悪性腫瘍(がん)や、免疫系の病気がないこと 2)次に、「シダキュアの治療を始める患者さんへ」という説明書に沿って、「シダキュア」のご説明を致します。 3)その後で、「シダキュア スギ花粉舌下液確認チェックシート」を患者さんにお渡しし、内容の確認とご署名をいただきます。 4)最後に、「シダキュア」の初回投与を院内で行います。舌下にシダキュアを入れ、1分間保持し、その後飲み込みます。 そこから30分間は院内に居ていただき、副作用が出ないかどうかを医師が確認します。これで診察は終了です。 受付窓口で、副反応が出たときの予備薬と、2〜4週間分のシダキュアをお渡し致します。 2〜4週間後に再診していただき、副反応がないことの確認をして、続きの処方を致します。
はい。「シダキュア」舌下錠は常温保存です。 以前に使用されていた「シダトレン」舌下液は冷蔵保存でした。処方する際には、保冷袋に保冷剤を入れてお渡し、ご自宅では、家庭用の冷蔵庫に入れて保管して頂いていました。
いいえ。海外では服用しないで下さい。 シダキュアは国内で服用する場合でも、緊急受診ができる環境で服薬するお薬です。その理由は、体質や体調によって発症する「アナフィラキシー」などの重い副作用に備えるめです。 渡航時にもし重い副作用が生じると、医療事情が異なるために受診のタイミングを逃したり、治療費用が高額になることも考えられます。 このような諸事由から、小泉重田小児科では、海外渡航時にはシダキュアを携行せず、シダキュア服用を一旦中止することを強くお勧めしています。