《 小泉重田小児科 》
予防接種
小児用7価肺炎球菌ワクチン
プレベナー(PCV7)

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肺炎球菌とは?
ワクチンの目的
細菌性髄膜炎とは?
接種スケジュール
同時接種とは?
プレベナーの副作用
有料ですか?
いつから接種できますか?
任意接種ですか?
10仮予約が必要ですか?
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#おすすめの本
*予防接種トピックス

(1)肺炎球菌とは
肺炎球菌はその名の通り細菌性肺炎の原因になる細菌の一種です。珍しい菌ではなくよく見られる菌です。肺炎球菌を分類すると90種類以上のタイプがあり、中には、極めて重い病気である細菌性髄膜炎や、潜在性菌血症という重症感染症の原因になり易い菌があります。90種類の肺炎球菌のうち、7種類の菌が重症感染症の80%を起こす事がわかっています。ページ先頭に戻る

(2)ワクチンの目的
子どもに病原性の強い7種類の肺炎球菌を選び、この7種類の肺炎球菌による重症感染症(細菌性髄膜炎、潜在性敗血症、難治性の中耳炎など)を予防する目的で開発されました。7種類の肺炎球菌に対する免疫を付けさせるので「7価」肺炎球菌ワクチンと命名されています。特に、細菌性髄膜炎の原因菌は下の円グラフのようにヒブ菌が5割〜6割、肺炎球菌が2割を占めているので、ヒブワクチン小児用7価肺炎球菌ワクチン(プレベナー)を接種すれば、細菌性髄膜炎にかかるリスクが極めて少なくなります。

小児細菌性髄膜炎の原因菌
(砂川ら)

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(3)細菌性髄膜炎とは
細菌性髄膜炎は以前は脳膜炎といわれた病気で、脊髄や脳を守る膜(髄膜)に細菌が感染し、発熱・嘔吐・頭痛(不機嫌)などを主な症状とする重篤な病気です。死に至ることも多く、生存しても様々な後遺症を残す可能性があります。また、治療する側から観ても、初期診断が極めて難しく、更に薬が効きにくい菌(耐性菌)も増加しておりとても怖い病気です。細菌性髄膜炎の原因菌は、ヒブ菌5割〜6割、肺炎球菌2割、と2菌種で7割を占めています。ヒブワクチンと小児用7価肺炎球菌ワクチン(プレベナー)による予防が極めて有効です。ページ先頭に戻る

4)プレベナーの接種スケジュール
小児用肺炎球菌ワクチン(プレベナー)の
接種スケジュールは、基礎免疫3回+追加接種1回の合計4回です。ジフテリア・破傷風・百日咳三種混合ワクチン(DPT)やヒブワクチンと同じスケジュールなので、海外では同時接種が行われています。今回日本で導入されたプレベナーもヒブワクチンと同様に同時接種が認められたワクチンです。接種を開始する年齢によって接種回数が変わるのが特徴で、7ヶ月以上1歳未満の方は合計3回(2回+60日後(または1歳時)に1回)1歳以上2歳未満の方は合計2回(1回+60日後に1回)2歳以上9歳以下の方は1回のみです。
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(5)同時接種とは?
日本小児科学会も勧めています詳しくは「予防接種の同時接種Q&A」をご参照下さい。ワクチンの同時接種とは、1回の受診時に、2種類以上のワクチンを接種することです。
海外では常識的に行われており、お子さんの来院回数を減らすことができるので、予防接種スケジュールを予定通りに行う事を容易にしています。現在日本では「三種混合ワクチン+ヒブワクチン+肺炎球菌ワクチン」の同時接種が良く行われています。その場合、左手に三種混合ワクチン+ヒブワクチン、右手に小児用7価肺炎球菌ワクチンを接種することになります。2回目は右左を変えて接種します。ページ先頭に戻る

(6)プレベナーの副作用
しこり、発赤、発熱等がみられます。しこりは71.8%、発赤は80.7%、発熱は24.9%とワクチンの添付文書(ワクチンの説明書)に記載されています。概ね4人に1人は接種翌日までに発熱を認めますが、通常は1日で解熱します。当医院では
「4人に1人の割合でお熱が出ますよ」とご説明しています。発熱した場合の対応はお子さんの年齢により異なります。2ヶ月〜3ヶ月までの赤ちゃんは初めての発熱のことが多く、また、ワクチンの副作用ではなく、すでにかかっていた病気による発熱の可能性もあるので.接種翌日に診察を受けていただいています。一方、3歳以上のお子さんでは、保護者の方が熱の対応馴れていたり、ぐったり感があるかどうかの判断になれている方が多いのでご自宅で様子を見ていただくことが多いです。ページ先頭に戻る

(7)有料で接種していた理由
ヒブワクチンと同様、日本では任意接種として開始されました。そのため、
自費で接種しなくてはなりませんでした。。平成23年2月1日からは新たな公費補助制度がはじまりり無料で接種できるようになり、平成25年4月1日からは定期予防接種として、無料で接種できるようになりました。ページ先頭に戻る

(8)いつから接種できますか?
平成22年2月24日から接種できます。ご予約は母子手帳をお手元にご用意の上代表電話までお問い合わせ下さい。ページ先頭に戻る

(9)任意接種ですか?
いいえ、平成25年4月1日から定期予防接種に格上げされました。
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(10)ヒブのように仮予約が必要ですか?
いいえ、仮予約は必要ありませんヒブワクチンは平成22年10月まで国内在庫が非常に少なく、1医療機関あたり1ヶ月に3人分しかヒブワクチンが納入されなかったのです。そこで、ヒブワクチンの販売会社が「仮予約」という仕組みを作り、接種を希望する患者さんに仮予約をしていただいた時期がありました。現在はヒブワクチンは順調に供給されているので「仮予約」制度はなくなりました。小児用肺炎球菌ワクチンはヒブワクチンと異なり、発売当初から順調に供給されています。ページ先頭に戻る


(#)おすすめの本
「お母さんのためのワクチン接種ガイド」。待合室に置いてある本です。お手にとってご覧下さい。詳しくは「おすすめの本」のページでご紹介しています。
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★ヒブ・肺炎球菌ワクチンの一時的接種見合わせについて
平成23年3月4日深夜、厚生労働省はヒブワクチン(アクトヒブ)・小児用7価肺炎球菌ワクチン(プレベナー)の接種を一時的に見合わせることを自治体及び関係製造販売業者に連絡しました。この連絡を受けて現在、接種を控えています。その後、厚労省で平成23年3月8日に専門家会議が開かれ、今回の死亡例を評価したところ
「接種と乳幼児の死亡との直接的な明確な因果関係は認められない」とされました。更に3月24日の会議では「ワクチン接種と死亡例との因果関係は無い」、および「同時接種による重篤な副反応の増加は無い」との判断が示され、3月末に再度会議を開き、4月1日から接種を再開する方針が示されました。
★当院の対応について
平成23年4月1日からヒブワクチン(アクトヒブ)・小児用7価肺炎球菌ワクチン(プレベナー)の接種を再開しました。
★接種を既に受けた方へ
接種後3日以上経過している場合は心配ありません。ご心配の方は代表電話まで診察時間内に遠慮なくご相談下さい。
★単独ワクチンでも接種できます
ヒブワクチン(アクトヒブ)・小児用7価肺炎球菌ワクチン(プレベナー)は同時接種することで多くの病気について、早期に抵抗力を付けるできるため、欧米では推奨されています。但し、それぞれのワクチンについて、単独接種もできます。ページ先頭に戻る

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